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冷たい熱帯魚 (2010)

★★★★★★★★★☆


―あらすじ―
2009年1月14日。
小さな熱帯魚屋を経営する社本信行とその妻・妙子。
万引きで捕まった娘・美津子を引き取りにスーパーへ。
そこで出会った村田幸雄も熱帯魚屋のオーナーであった。
人の良さそうな村田が、美津子を自分の店で預かる事に。
更に村田は、高級熱帯魚の繁殖という儲け話に、社本を
誘い込み…。


監督は『紀子の食卓』『愛のむきだし』園子温
脚本は園子温、高橋ヨシキ
アクションデザインは『地獄甲子園』坂口拓
音楽は『愛のむきだし』『ちゃんと伝える』原田智英
主演は『愛のむきだし』『ちゃんと伝える』吹越満
共演はでんでん、村田幸雄、黒沢あすか、神楽坂恵、渡辺哲ら。
“埼玉愛犬家殺人事件”を基にしたR18サスペンス。

tsumetaine01.jpg

キャッチコピーに嘘偽り無しの文句無し。
正に“猛毒エンターテイメント”である。
「社交的過ぎる人間には近付くな」というメッセージが窺える(嘘)

映画に於ける悪役と言えば、哲学性なり思想性なり
有って、カリスマ的な存在であったりする。
が、只管に悪意に満ちた本作の悪役にそんなモノは無い。
故に、でんでん演じる村田の“恐怖”“ゲスさ”は強烈。
映画の悪役としてはトップレベルであり、正にモンスター。
「ボデーを透明にする」という何の気無しに言う台詞の、
殺人が日常的なモノだと思わせる恐怖たるや、という感じ。
(個人的には権威が在るとは思えない日本アカデミーで、
でんでん助演男優賞を受賞したのも納得の、というか
心から嬉しい。正に怪演だったもん)

そんな村田により、あっという間に闇の世界に引き摺り込まれる社本。
抗う事など許されぬ、後戻り叶わぬ強制的、というより絶対的な悪夢。
卑小な自分を否が応にも認識させられ、良心も価値観もブッ壊される。
村田による殺人事件の共犯こそが、初めて真正面から向き合う出来事
という事実も指摘されては、認め難き真実。

「解体現場」のおどろおどろしい雰囲気の中、何故か有る
血に濡れたマリア像からは、「この世に神はいない」と言わん
ばかりの、神に見放された無慈悲で凄惨な空間を感じさせる。
(と思えば、後にそのマリア像を使って鉄槌を下す展開が
有り、宗教的な観念で準えている気がしてならない)

そんな経験を通し、社本は妻と向き合っていく。
見て見ぬを振りしていた自分を受け入れ、再生を目指す。
その様が何とも現実的で切なく、何より皮肉が利いている。
勿論、再生を目指しつつも明らかに破滅に向かっている現実。
社本は、家族は、この先どうなってしまうのか目が離せない。
いとも簡単に社本も家族も崩壊してしまい兼ねないのだから。

tsumetaine02.jpg

人間の本質が善か悪かなんて事はどうでもいい(!?)が、
人間のダークサイドを映画で表現出来る第一人者は園子温
彼の映画からは変態気質が窺え、そのイヤラシイねちっこさで
徹底的に人の悪意を曝け出し、残酷過ぎるリアルを描いてしまう。

村田の妻・愛子は、他の男と体の関係を持っているだろうし、
語られてないが、村田は店の女の子とも関係を持っているだろう。
更に、村田は社本の妻と関係を持つし、妻を社本に当てがう。
狂うにも程が有る村田夫婦を繋ぐのは、悪意に満ちた金欲。

そして家族が崩壊する様をまざまざと見せ付ける、実に丁寧に。
ただ、それは表面的に繕われただけの、既に壊れていたに等しい
家庭が暴かれたってだけの事でもあり、何とも悲しい限り。

が、それも最終的には、社本の行為はR18の非人道的な
家族再生行為
にすら見えてしまう。
不貞を働いた妻は刺す、非行に走る娘も軽めに刺して「生きるって
事は痛いんだよ!」
と伝えて、殺人者となった自分は当然死を選ぶ。
「残る娘よ、ズレた道を正せ」という凶育とも言うべき教育指導

が、そんな狂気な父親の想いなど通じる訳も無く、一蹴される。
終盤は最早全く先が読めなくなっては社本に振り回されて、
遣りたい放題暴れて、最後は娘によってスカされる(締める)。
鬱陶しくなりそうなギリギリのラインでカオス展開を迎えて
熱く濃くなってはクールに終わるんだもん、最高(笑)
(関係無いけど、DVDジャケットは全く惹かれない…)

始まりから終わりに挟まれる、「ドンドン♪」という響く音の
効果も有り、より刺激的に煽情的になっている事も大事な要素。
それを加えた上での衝撃場面が繰り出されてはインパクト大。

ただ、平然と眼前に映り出されるエログロ場面の時点で、
拒否反応を示す人もいるだろう(其処こそが面白い所だと思うが)。
良くも悪くもしつこいくて濃過ぎるのは間違いない。
と同時に、なかなか出来無い映画体験が出来るのも間違いない。

判決、無罪

冷たい熱帯魚 [DVD]冷たい熱帯魚 [DVD]
(2011/08/02)
吹越満、でんでん 他

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プロフィール

スケ♪

Author:スケ♪
映画大好き、感想言いたい!
…というワケで(!?)
気ままに映画批評なエブリデイ!
折角だし裁判という形で行こう!

満足度は10段階の評価です。
有罪、無罪の判決をします。。
あくまでも一個人の戯言です。。。

個人的に好きな“お笑い”であったり
“hide”“Marilyn Manson”に例えて
語る事も有ったり無かったり…

●好きな映画監督
園子温(変態っぽい)
中島哲也(徹底してる)
クエンティン・タランティーノ(オタク)
●好きな役者
窪塚洋介(怪演王子)
ジョニー・デップ(昔はアウトロー)
エマ・ストーン(フツーに可愛い)

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