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バイオレンス・レイク (2008)

★★★★★★★★☆☆


―あらすじ―
週末のキャンプに出かけた恋人同士のジェニーとスティーヴ。
“エデン”という名の美しい湖にて楽しい時間を過ごす
2人であったが、大音量でラジカセを鳴らし、傍若無人に
振舞うティーンの集団をスティーヴが注意した事で…。


監督・脚本はジェームズ・ワトキンス
編集はジョン・ハリス
音楽はデヴィッド・ジュリアン
出演はケリー・ライリー マイケル・ファスベンダー等。
イギリス製作のサスペンス・ホラー。88分。

violencelake1.jpg

原題『EDEN LAKE』からの邦題『バイオレンス・レイク』
勝手な邦題DVDジャケットのナンセンスさから、
思いっきりB級臭いものの、中身はモノホンの本格派。
「心臓の弱い方は鑑賞をご遠慮下さい」と言わんばかりの。

これは近年でも稀な圧倒的な鬱映画である。
ホラーに見なれていても、この怖さは予想以上だろう。
娯楽系趣向の人だったら、最早付いて行けないだろう。
残酷な物語にカタルシスなど無く、悪と闇に満ちている。
それ程の威力を持っている、それ程の暴力が渦巻いている。

『悪魔のいけにえ』は、その描写の芸術性ゆえに
マスターフィルムがニューヨーク近代美術館に
永久保存されているという。
本作はアメリカ映画では無いが、その類の評価がされても
何ら疑問を抱かない、“その域”に達している作品である。

本作が面白い、とは言い難い。寧ろ、不快。
目を背けたくなる程の残虐性を孕んでいる。
が、そんな映像を「非人道的」「反社会的」等と
非難する前に、そんな行為が現実に起こっている
という事実を受け入れてから、評価を下させばならない。

不快でしかない暴力、暴走する暴力。
一見単純な様で困難な、暴力という本質を描出
している
点は評価すべき所ではないだろうか。

しかも、直接的な描写をしない所がまた良い。
例えば、最早歯止めの利かなくなった暴力により、
燃やされてしまう少年の場面は遠目に、それも
ピントの合って無い状態で瞬間映るだけなのだ。
視覚的にショッキングに見せずとも、感じさせる恐怖。
その演出は監督のセンスと手腕を感じられる小粋なもの。

確かにエグイグロイ事が起こっているのだが、
真正面から見せずしても凄惨な暴力を思い知らされる。
心にズシンッと重く圧し掛かり、只管に凹まされるのだ。
束の間の安心展開も、すぐ後ろに迫りくる暴力という闇。
スピード感ある映像が続いて、心拍数は上がりっぱなし。

violencelake2.jpg

世間一般にも普通にいるだろう悪ガキ達。
そんな彼等は加減を、限度を知らなかったりする。
可能性に満ちた子どもは、同時に堕ちる時は大人の
予想を遥かに越えて堕ちてしまい、不幸を、災厄を生む。
暴走族だとかヤクザとかスラム街出身でもないのに、だ。

そう、相手が普通の子ども故に恐怖は増大する
良識では信じ難い、確かなリアリティーも在る。
自転車で追う、自分の足で追いかける。
集団心理で暴走に抗えず流されてしまう過程。
あきらかな“悪”が暴力を働くのではなく、何処に
でもいる子どもが暴力に染まる、という現実を見せる。
リアルな生活の中に危険に満ちたホラーな世界が在る

気弱な少年から真性クズ・ボーイの描写は素晴らしいし、
「連れの女子」や「黒人」の如何にもなハマリ役も良い。
良いと言うとまた語弊があるかもしれないが、とにかく
恐怖の対象としての説得力が十分に有り過ぎて困るのだ。
暴力に染まる過程も恐怖も、よりリアリティーが増す。

また、村という閉じた空間の息苦しさも感じられる。
閉塞的恐怖が、肌を刺す様にして絶対的絶望を与える。
散々振り回した揚句、最後も救い無くどん底まで落とす。
「悪」の、「闇」の世界観は質が高く完成度が高いのだ。

ただ、ストーリー展開はややご都合主義ではある。
いい加減スティーヴは引き下がれよって思う所だが、
実は彼がプロポーズの場と決めていた事が判明する。
単にクソガキ相手に意地になっていただけでは無かった。
とは言え、そこまでエデン・レイクに固執するだろうか。
二人の想い出の地が有るだろうし、安心・安全が大前提と
なっていない場所でプロポーズする為、と居座るだろうか。
また、悪ガキに文句言おうとして人の家に上がり込むかな。

ただ、敢えて擁護するならば、それもわざとなのかも。
思った通りに事を進めようとする行為は、安心・安全を
蔑ろにした我を通す行為であり、その愚かさを反面教師
として見せているかもしれない。
暴力も不快だが、出てくる奴も皆一様に不快な部分を
見せてくる露悪的映画という見方も出来る。

violencelake3.jpg

では、話を戻そう。
スティーヴもジェニーも、死神に魅入られた様に
どうも障害にぶつかり過ぎではなかっただろうか。
しかも、絶体絶命の状況で意外にも逃げる事が出来てるし、
何故か子ども達も学習せずにうっかり逃がしてしまうのだ。

で、ジェニーは不運にも足に木片(?)が刺さってしまう。
悶絶しては這う事が精一杯、な状態からヨタヨタ歩き、な
状態から全力疾走、というのもリアリティーに欠ける。
アドレナリン全開で、寧ろ最初の方は大丈夫だったが
段々と動けなくなる、って方がリアルな気がするけど。

また、連れに女の子が居ようと、双眼鏡でジェニーの
ビキニ姿を覗いていた少年達なんだから、口封じの為に
殺人、の前に強姦だってしちゃいそうな気がする。

にしても、サービス要素(!?)でケリー・ライリー
演じるジェニーのビキニ姿は美しかった(笑)
更には、ギリギリ肌蹴る事は無いものの、何気に
おっぱいアピールしてるのはせめてものユーモア(!?)

汗に血に、更には糞(?)塗れなジェニーが覚醒する
辺りは『ランボー』を思わせる(!?)し、世界観を
守りつつ、ダーク故にさり気に色味を付けてるのかな。

と、不備も有れば実は暗過ぎない様に配慮もされて
いる(!?)が、圧倒的・絶対的なダーク・ムービー
88分間、常にドキドキハラハラさせる超絶スリラー
緊迫感に包まれ、只管落ち込む鬱映画の代表格である。
例え本作が面白くないと思ったとしても、良し悪しに
関係無く、間違いなくインパクト大の体験が出来る筈。

「こんなの見る奴は腐ってる」とか言わない様に。
寧ろ、鑑賞後はもっと人に優しくなろうと思う筈(!?)
斉藤和義並みに「やさしくなりたい」人はご覧あれ(笑)

判決、無罪

バイオレンス・レイク [DVD]バイオレンス・レイク [DVD]
(2009/10/09)
ケリー・ライリー、マイケル・ファスベンダー 他

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プロフィール

スケ♪

Author:スケ♪
映画大好き、感想言いたい!
…というワケで(!?)
気ままに映画批評なエブリデイ!
折角だし裁判という形で行こう!

満足度は10段階の評価です。
有罪、無罪の判決をします。。
あくまでも一個人の戯言です。。。

個人的に好きな“お笑い”であったり
“hide”“Marilyn Manson”に例えて
語る事も有ったり無かったり…

●好きな映画監督
園子温(変態っぽい)
中島哲也(徹底してる)
クエンティン・タランティーノ(オタク)
●好きな役者
窪塚洋介(怪演王子)
ジョニー・デップ(昔はアウトロー)
エマ・ストーン(フツーに可愛い)

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